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湧玉池
富士山麓の湧水の特徴は長い年月をかけて玄武岩層を流れてくることからバナジウムを含有することが上げられます。
2005年3月に富士宮市水と緑の課が発行した「富士宮市の自然(第三次富士宮市域自然調査報告書)」に市内各所の湧水の調査が載っていましたが、湧玉池の水の成分が意外と高い数値を示していました。
市内各所の富士山の湧水に含まれるバナジウムの濃度は0.01ppmから0.07ppmということで、1リットル中に1mg(=1000μg)含まれるのが1ppmということから、つまり1リットル中に10μgから70μgのバナジウムが含まれていると言うことになります。
湧玉池の2回の分析結果は0.04ppmと0.05ppmですから、1リットル中に40μgから50μgといったところ。市販の商品は濃縮されバナジウムの含有量が1リットルあたり130μgから150μgと言った物が多いようです。数値的にはそれらの商品に見劣りはしてもそのおいしさが折り紙付きの、いっさいの手を加えぬ天然の水です。富士山の賜物として有りがたくいただこうと思います。
湧水量に季節的な変動などはあるもののこの水は涸れたことがなく、その点遠くから汲みに来るにも安心できる場所だと言えます。水屋神社の前の手水用の石鉢には自由に汲めるように柄杓と上戸が置いてありましたが、混雑解消のためか最近水汲み用に竹の樋が設置されました。これでいつでも10箇所同時に水が汲めます。常時解放されているのでいつでも無料で自由に水を汲めますが夜間は照明がないので要注意。
平均日量約20万トンの水が湧き出て流れ去ります。
富士宮の名前の元になったのが富士山を御神体山と祀る富士山本宮浅間大社で、山宮より現在地に遷座してから平成18年で実に1200年になります。現在地に遷った理由は御祭神のコノハナノサクヤヒメノミコトが貞節の証のために産屋に火を放って子供を無事に出産したという神話から、その火にうち勝つ水の御神徳を、渾々と湧き出る大いなる泉「湧玉池」に重ねたためだと言われています。
『富士山への道中』(浅間神社の庭園)
慶応三年(1867年)八月にイギリス報道写真家フェリックス・ベアトが撮影
富士宮を写した最古の写真と言われています。